FA電気設計ノート blog



2008年3月 9日

■ 図面を描く手間を省く便利な「寸法補助記号」

製図において寸法補助記号で製図を簡略する事ができます。
JIS Z 8317で図面を解釈し易くする為に、寸法補助記号を決めています。
そのきまりを表に示すと、下記のとおりになります。


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   項 目    | 記 号 | 呼び方
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  板の厚さ    |  t**  | ティー
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  45°の面取り| C**  | シー
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  直径      | φ**  | マル
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  半径      | R**  | アール
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  球の直径   | Sφ** | エスマル
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  球の半径   | SR**  | エスアール
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  正方形の辺  | □**  | カク
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  円弧の長さ  | ⌒    |  エンコ
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記号の後**は、寸法の数値が入ります。


電気製図としては、この中で良く使う寸法補助記号は、直径,半径,正方形の辺,板の厚さ,45°の面取り記号です。従って、覚えるのは、5つの使用方法をマスターすれば大丈夫になります。

寸法補助記号の図面に記入する方法は、寸法補助記号の後に寸法である数値を記入します。
すなわち、t**の**に数字を入れます。
例えば、板の厚さが、5mmの場合は、「t5」となります。
5tと書いた図面を見かけますが、これも理解できますが、正式にはt5が正解です。


但し、円弧の長さ「⌒」の場合は、この限りではありません。
寸法補助記号の下に寸法である数値を記入します。


読み方に注意すると、直径のφと,正方形の辺「□」,円弧の長さ「⌒」の3つです。


φは、ギリシア文字なので読み方を「ファイ」と習ってきたお陰で
つい「ファイ」と読んでしまいます。本来は、「マル」と読みます。


CADで図面を描く場合は、日本語変換で、単語登録をして「まる」と入力したら変換すると「φ」の記号が
でるようにて、「マル」と覚えるように工夫しました。


板の厚さは、tの後に厚さの寸法を書く事によって
厚さを図を描かなくても大丈夫になります。


正面図を描いて側面図を描きますが、この側面図が省略する事ができます。
正面図でφ30とあれば、側面図で直径30mmの○になります。


実際、設計する場合には、板の角の加工を指示する場合に45°の面取り「C」と半径「R」にするか迷います。そうなると、加工する設備によります。

タレパン等、NCで加工する場合は、どちらでも大丈夫なので、見た目を綺麗に仕上げたほうが良いので
角を丸める為に半径Rを指定します。


手作業で加工するような場合では、角を丸める加工は、手間がかかるので、C面の方がサンダーで加工するので楽に仕上げる事ができます。


寸法補助記号は、図面に寸法を記入する場合に理解し易い用にする事と、図面を簡略化する事で
図面の省力化を担う事ができますので、積極的に活用しましょう。






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Category : 電気図面

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